結婚式の演出として定番になっているムービー演出。きっと、これまで結婚式に出席した経験のある人なら、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
実はこの演出ムービー、『プロフィールムービー』に『オープニングムービー』それに、『エンドロール』などいくつも種類があるんです。
もちろんそれぞれに役割が違っていて、使用するおすすめの写真や収録時間も違います。それに限られた披露宴時間です。どのムービー演出をいつのタイミングで流すのがベストなのかも迷いどころ。
そこで今回は、ムービー演出の中でも人気の高い『プロフィールムービー』と『オープニングムービー』について、使い分けの方法や披露宴の中でどのタイミングで流すのがベストなのかを元プランナーの筆者が徹底解説。皆さんの演出ムービーへの戸惑いを解決します!
結婚式の演出として人気の高い『プロフィールムービー』『オープニングムービー』
演出ムービーの中でも、特に結婚式で実施率の高いプロフィールムービーとオープニングムービー。
まずはそれぞれの特徴をご紹介しましょう。
『プロフィールムービー』とは
『プロフィールムービー』とはおふたりの生い立ちや馴れ初めを紹介するムービー演出のこと。『生い立ちムービー』と呼ばれたりもします。
出典:https://www.youtube.com/watch?v=P37om4qq_24
ゼクシィ結婚トレンド調査2020によると『プロフィールムービー』は、先輩カップルの実施率はナント94.1%!
もうほとんどの結婚式では当然のように流されている定番の演出です。
プロフィールムービーを流す目的は、生い立ちや馴れ初めを紹介する以外に
- パートナー側のゲストは、新郎新婦さまを結婚式で初めて見る人も。プロフィールムービーを通して改めて紹介する。
- これまで関わってきてくださった皆さまへ一緒に写っている写真を紹介するとともに、改めて感謝の気持ちを伝える。
プロフィールムービーはパートナーを紹介する場でもあり、改めて感謝の気持ちを伝えるツールでもあります。
写真やBGM、それに文字を通して伝えるので、ゲストにはより響きやすくなりますよ。
『オープニングムービー』とは
『オープニングムービー』とは、その名の通り披露宴のオープニングで流す演出ムービーのこと。
出典:https://www.youtube.com/watch?v=LvwJz4cCKfA
新郎新婦の紹介や感謝の気持ちを伝えるプロフィールムービーに対して、オープニングムービーは披露宴冒頭で流すことで、披露宴を盛り上げる役割を担っています。
プロフィールムービーや写真が中心なのに比べて、オープニングムービーでは躍動感を出すために動画を使用される新郎新婦さまも多数。
感動系などしっとりとした雰囲気の選択肢もあるプロフィールムービーに比べて、オープニングムービーは盛り上げることが一番の目的なので、アクティブなイメージのBGMを選ぶパターンが多いですね。
オープニングムービーを流すころは、まだゲストの皆さまは挙式の緊張感が残っている頃。
オープニングムービーを通して、ゲストの緊張をほぐし、披露宴への期待を募るためにもここはインパクト重視の内容に仕上げたいですね。
「プロフィールムービーとオープニングムービーの違いはなに?」って思ってしまいますよね
プロフィールムービーとオープニングムービーを流す目的はご紹介しましたが、それ以外にもこの2つの演出ムービーには色々違うところがあります。
1.長さの目安が違う
『プロフィールムービー』と『オープニングムービー』の違いといえば、まず収録する目安時間が異なります。
収録時間の目安は
- プロフィールムービー:6~8分程度
- オープニングムービー:1分30秒~2分30秒
と、こんなにも収録時間に差があります。
これは、それぞれの演出ムービーを流す目的が違うからです。
プロフィールムービーは新郎新婦さまの生い立ちや馴れ初めをゲストにじっくりと紹介するためのもの。おふたりそれぞれの、子どもの頃の写真を幼稚園や小学生、中学生など人生の節目ごとに紹介します。
じっくり見て欲しいけれど、あんまり長すぎるとこれもまた間延びの原因に。
そのため適度な長さは6~8分と言われています。
一方、オープニングムービーといえば、披露宴前に流すので、コンパクトにまとめるのが◎
むしろ「もう終わり!?」位の長さがベストです。その方が、そのあとに続く新郎新婦入場も一層盛り上がりますよ!
2.流すタイミングも違う
前述の通り、オープニングムービーは披露宴で冒頭、新郎新婦さまが入場される前に流す演出ムービーです。
けれどプロフィールムービーに関しては、「ここで流さないと!」という決まりがあるワケではありません。
プロフィールムービーを流すいちばん多いタイミングは、新郎新婦さまがお色直しで不在中のとき。
新郎新婦さまのお色直し時間といえば、約30分。
その間、ゲストの皆さまの手元にはメインディッシュが運ばれてくるころですから、お料理を堪能されている時間帯をより楽しんでいただくためにプロフィールムービーを流します。
そして、懐かしい写真でゲストが大いに盛り上がっているところに『新郎新婦入場』のシーンへとつなげます。
会場が盛り上がっているタイミングで入場できると、扉が開いたときの拍手の多さも本当に違うんですよ!
そしてプロフィールムービーを流すタイミングといえば『花嫁の手紙』の前に流される新郎新婦さまも。
出典:https://www.youtube.com/watch?v=l7tSFpcLgc8
こうしてご両親への感謝の気持ちを、懐かしい写真とメッセージで伝えるプロフィールムービーに仕上げる方法もあります。
「この流れで涙しないご両親はいらっしゃらない!」と断言しても過言ではありません!そのくらい感動の空気を作ることができます。
「プロフィールムービーは感動系にしたい」
そんな新郎新婦さまは、花嫁の手紙前に流すパターンがおすすめです。
『プロフィールムービーとオープニングムービー両方流すべき?』を迷ったときには
プロフィールムービーを式場や業者で注文するとなると、プロフィールムービーとオープニングムービーがセット売りされていることもあります。
「これって、お得だし、両方流した方が盛り上がるってことですか?」
筆者がプランナー時代、そんな質問を受けたこともありました。
そんなときには、以下の2つをヒントに検討してみてください。
ヒント1:ほかの演出とのバランス
まず演出ムービーを何本流すかを考えるときに大切にしてほしいのは、他の演出とのバランスです。
なぜなら、披露宴の中であまりに何本も演出ムービーが流れていると、ゲストには「またか」という印象を与えてしまうためです。
演出ムービーの買いを重ねるために、盛り上がりが少しずつ欠けてしまうかも……。
とはいえ、よほど「演出ムービー以外は一切演出はないんです」という状況でない限り『プロフィールムービー』と『オープニングムービー』2本流すのは問題ないといえます。
元プランナーの筆者の経験からいうと、他の演出が少ないのであれば、演出ムービー3本はちょっと多いかな?という個人的な感想です。
“3本”というのは、『プロフィールムービー』と『オープニングムービー』、それに『エンドロール』の組み合わせです。
それに結婚式ではゲストからのサプライズで余興ムービーが重なることもあります。これも加わると、ゲストがムービーを見る時間は、披露宴の中で30分近くなってしまう可能性も。
それらを考慮すると『プロフィールムービー』と『オープニングムービー』の2本は問題なし!と言えます。
ヒント2:組み合わせてみる
プロフィールムービーとオープニングムービーは、1本の『オープニングムービー』としてまとめることもできます。
ただし、ここも注意しておきたいのが収録時間です。
やはりあまり長くなりすぎないように工夫することが大切。おふたりの生い立ち写真が入りますから、通常のオープニングムービーよりも長くなってしまうかもしれませんが、5分以内には収めるようにしておきましょう。
プロフィールムービーとオープニングムービー以外にも!おすすめムービー演出
ここまで、プロフィールムービーとオープニングムービーの違いについてご紹介してきました。
ですが、結婚式で流す演出ムービーは上記以外にもまだあるんです!
エンドロール
出典:https://www.youtube.com/watch?v=8T8q6g3xkNE
エンドロールムービーとは、結婚式の終盤、新郎新婦さまが会場を退場したあとに流す演出ムービーのこと。
ドラマや映画にも、エンディングでBGMと共に出演者のテロップが流れるシーンがありますよね?
結婚式のエンドロールの場合は、出演者の部分がゲストの名前になり上映されるのが一般的。
結婚式に出席してくださったお礼を伝えるのが目的です。
エンドロールの相場は
- 式場に依頼:5~10万円
- 業者に依頼:3~5万円
- 手作り:0~3万円
このように、プロフィールムービーやオープニングムービーと同じ程度です。
撮って出しエンドロール
出典:https://www.youtube.com/watch?v=RqkKgwsj_is
前述の『エンドロール』と流すタイミングは同じですが、内容が異なる『撮って出しエンドロール』。
撮って出しエンドロールとは?
結婚式当日の様子を撮影し、披露宴中リアルタイムで編集しながら、披露宴の最後に流すとても人気の高い演出ムービーです。
当日の様子をエンドロールにするので『当日撮影エンドロール』などと呼ばれることもあります。
今日一日をエンドロールで改めて振り返ることができるので、感動もひとしお……。
また結婚式が終わったあとも、記録として手元に置いておけるので、思い出のアイテムにもなります。
予算がネックになることも…
ただし前述の『エンドロール』と『撮って出しエンドロール』の大きく違う点は予算!
撮って出しエンドロールの場合は、当日撮影する必要があるため
- 当日映像を撮影するカメラマン
- 撮ったばかりの映像を編集するスタッフ
以上の最低でも2名が必要に。
式場に依頼した場合、20万円を越えてしまうことも少なくありません。
「持込したら安く済ませるのでは?」
と思う人もいるかもしれませんが、撮って出しエンドロールの場合は持込もなかなかハードルが高くなりがちに……。
その理由は3つ!
- 持込料が高額!カメラマンの持込は5万円以上になることも
- 持込カメラマンは撮影場所が制限されている場合も
- 編集作業場所の確保問題
などなどクリアしなければいけない問題が多数あります。
ですが式場の中には上記3つの問題が全てクリアになるところも!
撮って出しエンドロールを希望する場合は、まず費用の確認を。
そして予算オーバーになるときは、持ち込み条件などを確認してみましょう。
サプライズムービー
出典:https://www.youtube.com/watch?v=s1Sne0U_S_M
『サプライズムービー』とは、新郎から新婦へ、または新婦から新郎へなどへのサプライズのムービーのこと。
ゲストからの余興ムービーとして、新郎新婦さまへサプライズムービーが送られることもあります。
パートナーにはサプライズなので、この演出ムービーの場合は、担当のプランナーさんを味方につけて進める必要があります。
またサプライズムービーは、新郎さまや新婦さまだけで準備するのではなく、お友だちに協力をいただいて撮影することも!
生い立ちを辿るべく、出身校をめぐってみたり、懐かしい職場のスタッフさんのインタビューやご両親からのサプライズメッセージをいただくアイデアも人気ですよ!
プロフィールムービーやオープニングムービーどこに依頼するべき?
これからプロフィールムービーやオープニングムービーを作ろうと検討している新郎新婦さまには、そもそも「どこに依頼するのかまだ決めかねている」という人も多いはず。
そこでここでは
- 予算重視
- デザイン重視
- 手間重視
- 時間重視
と、ムービーを用意するにあたり、何を重視するのかによっておすすめの依頼先をご紹介します。
予算重視カップル向け
プロフィールムービーやオープニングムービーを作るにあたり、最も重視したいのは予算という新郎新婦さまにおすすめなのは、手作りです。
手作りはPCにもともとインストールされている編集ソフトや、スマホで無料編集アプリを使えば、費用を最小限に抑えることができます。
ただし動画の編集作業に慣れていない人は、作業時間がネックに……。
「結婚式まで4か月以上ある!」
という新郎新婦さまは是非手作りに挑戦してみてください。
デザイン重視カップル向け
プロフィールムービーやオープニングムービーをデザイン重視で探しているなら、おすすめはプロの映像制作会社に依頼すること。
公式サイトはもちろん、SNSやYouTubeでも専門チャンネルを用意している業者がほとんどですので、過去作品などをチェックしてお気に入りのデザインを見つけましょう。
手作りより費用は掛かってしまうものの、式場の値段に比べると半分以下がほとんど。デザイン性も高く、費用も抑えめとコスパの高さは『手作り』『式場』『映像制作会社』の3つの中ではピカイチです*
【プロフィールムービー業者の選び方】元プランナーの経験から思うこと
なんといっても手間を省きたい!カップル向け
仕事や結婚準備が立て込んでいて「プロフィールムービーは欲しいけど、手間を最小限にしたい!」そんな新郎新婦さまにおすすめの依頼先は、式場です。
他の選択肢よりも費用は掛かってしまうものの、プロフィールムービーを準備する手間は
- 写真を用意する
- コメントを考える
この2つでOK!
制作スケジュールや文字の誤字脱字のチェックなどもプランナーさんが全て確認してくれるので安心です◎
結婚式まで時間がない!カップル向け
結婚式まで「あと1か月しかない!」「手作りを頑張っていたけど、間に合わないかも!」そんな新郎新婦さまにおすすめなのは、プロの映像制作会社への依頼です。
新郎新婦さまと映像制作会社との間でダイレクトにやり取りができるので、制作スケジュールもスムーズです。
また費用は掛かってしまいますが、1週間や最短で当日納品というスピーディーな対応をしてくれる制作会社もあります。
結婚式魔でどうしても時間が足りないけれど、プロフィールムービーは欲しい!という新郎新婦さまは是非、プロの映像制作会社に依頼してみてください。
「プロフィールムービーを即日に納品してほしい!」準備ポイントとおすすめ映像制作会社
まとめ
プロフィールムービーとオープニングムービーの特徴の違いや、流すタイミングのコツなどをご紹介しました。
たくさんある結婚式の演出の中でも、特に人気の高いムービー系の演出。
いろんな種類がありますから、どの演出ムービーをどのタイミングで流すかは悩みどころだと思います。
あまりにたくさん流してしまうと、ゲストにはお腹いっぱいな印象を与えてしまうため、注意が必要です。
他の演出とのバランスやタイミングを工夫して、ゲストにインパクトや感動を届けられるプロフィールムービーやオープニングムービーにしてくださいね!